平成22年12月26日、西東京市議会議員選挙が執行された。議席数28に対して候補者は34名、6名しか落選しないので十分に民意が反映されるかどうか疑問であった。
有権者の一人として、最も信頼できる候補者を選ぶため、日常生活で集まる情報はとりあえずファイリングしておいた。ここでいう日常生活というのは、特別な情報収集をせずに、日々の通勤や買い物等で街に出た際に配布されるチラシや聞こえてくるスピーチ、噂等である。
残念なことに、選挙運動期間中に田無駅前や自宅の郵便受け等を通じて配布された候補者のプロフィール等はたったの9名分。他の候補者の方々はどこで何をしていたのだろうか?他の時間、あるいは、他の駅頭で選挙活動をしていたのであろうか?
インターネット等を通じて積極的に情報を集めれば、もっといろいろな候補者が何を主張しているかを知ることができたかもしれない。しかし、普通の市民が、普通に生活していただけでは候補者の情報があまりに入らないことに愕然とした。私は特殊な生活をしていたわけではない。平日は朝8時前後に田無駅から都心へ向かい、夜7時から12時の間に田無駅から帰宅する、週末は田無駅界隈、あるいは田無駅から西武鉄道で他の街へ移動するというごく普通の生活をしていると思っている。
今回、特に候補者の情報を積極的に集めることをしなかったが、実は、普段から市議会議事録は目を通しているので、現役候補であれば、どのような主張、行動をしているかは知っていた。それでもいざ選挙で一人に投票するとなるとあまりの情報の少なさと、どの候補が信頼できるかを吟味するのに相当な時間を要した。
市議会議員、市議会議員候補は普段からもっと積極的に情報発信すべきだとこの時ほど強く感じたことはなかった。候補者は、自らの主張や活動を、日ごろから情報発信することが重要である。実際、今回、トップ当選を果たした現職の無所属候補は、年がら年中街頭演説をし、自らの活動を記したチラシを配布している。彼の主張に共感できるかどうかは人それぞれだと思うが、少なくとも情報発信という点では多くの人が評価する声を直接聞いている。今回の選挙で、誰に入れてよいのかわからないという声を多く聞いたが、結局はわかりやすい候補者に票を投じたということだろうか?
今回、私が難しいと感じたことは他にもある。少なくとも9名のチラシは手元にあり、そのいくつかは耳触りの良いことが書かれていた。ある候補の主張は、とても魅力的であったが、実行力が伴うかどうかは全くの未知数であった。私は大きな夢は持つべきだと思っているが、財源の裏付けが疑問であったり、そもそも西東京市ではなく、東京都や国がなすべき施策を掲げているケースなど、本当にできるのかどうか甚だ疑わしいものもあった。実際、民主党政権は、多くの国民の期待とは裏腹に、少なくとも現時点においては、十分な成果を上げていないように見える。それであれば、地味であっても現実的な主張の候補に投票しようか、それとも、夢にかけてみようかと選挙当日までなかなか意思決定が出来ずにいた。本当に難しいと感じた。
私が誰に投票したかは別にして、28名の市議会議員の顔ぶれが決まった。
これからは、私たちの街をよくするために、市議会議員の方々が十分な活躍ができるよう応援していきたい。
また、市議会議員の方々には、是非積極的な情報発信をお願いしたい。
手元のチラシ、プロフィール等はPDF化して保管しておくつもりだ。任期が終了するときに、改めて検証したい。
追伸:
選挙前の2,3日は田無駅は複数候補者が道行く人に挨拶をしていて、非日常的な感じがした。そして選挙が終わった翌日、田無駅前に立っていたのは、再選を果たした現職ただ一人であった。他の方々はきっと開票が深夜に及んだので、お疲れであったことと思う。
最近のコメント