田無に住む経済性を家賃と通学・通勤時間から考えてみよう。
ここでは早稲田大学(利用駅:高田馬場駅)の学生が高田馬場と田無で住む場合の比較をする。
単純に考えると家賃は高田馬場より田無の方が安いはずである。
不動産総合情報サイトよりアパート(ワンルーム)の相場を調査する。(2005年6月8日調査)
http://www.athome.co.jp/atweb_static/kanren/souba/data/a35.html
アパート(ワンルーム)の相場
高田馬場 71,600円
田無 53,800円
単純に比較すれば、田無に住む方が高田馬場に住むのに比べ、17,800円安い。
しかし、学生は社会人(正社員)と異なり、定期代が支給されないので、田無駅-高田馬場駅間の通学定期代を考える必要がある。
田無駅-高田馬場駅通学定期(6ヶ月)
17,070円
1ヶ月あたりに換算すると2,845円となる。
1ヶ月あたりの定期代を家賃に加えると以下の通りとなる。
53,800円+2,845円=56,645円
これでも高田馬場の家賃と比べ、14,955円安いので、学生にとっては田無に住む十分なメリットがある。
学生は時間がたくさんあるので、通学時間とその機会損失を考える必要はないはずだが、一応通学時間を金銭価値に換算してみたい。(時間コスト)
田無駅-高田馬場駅所要時間
30分(待ち時間含む)
月20日間田無駅-高田馬場駅間を往復する場合の所要時間
30分×2回×20日=20時間
1ヶ月20時間は学生にとってどのくらいの価値があるのだろうか?
学生アルバイトの単金をもとに考えてみよう。
マクドナルドアルバイト(田無)
時給800円
早稲田大学の学生であれば、家庭教師や塾講師等、より単金の高いアルバイトも可能だろうが、ここでは一般的なアルバイトとしてマクドナルドの時給を用いることとする。
時間コスト
800円×20時間=16,000円
この数字が意味するところは、高田馬場に住んでいれば、アルバイトをして稼げるであろう金額(時間コスト)、あるいは、通学時間が長いことに対するプレミアムである。プレミアムというとわかりづらいかもしれないが、仮に通学定期代を含めて高田馬場と田無の家賃が同額の場合は、月20時間を余計に要する田無には住まないだろう。ここでいうプレミアムとは、いくらもらえれば、あるいはいくら節約できれば、月20時間通学時間を要しても納得できるかという金額である。私が想像するに、学生は時間がたくさんあるので、プレミアムは限りなく0円に近いのではないか。つまり家賃さえ安ければ、通学時間はさほど気にしないのではないかと思うが、一応16,000円くらいのプレミアムがあれば、大抵の学生は納得できるレベルではないだろうか。(つまり家賃の差が16,000以上あれば納得できる)
最後に月20時間を通勤に費やす時間コストを加算すると、田無に住む場合の家賃(通学定期+時間コスト)と高田馬場に住む場合の家賃は以下の通りとなる。
高田馬場に住むコスト(家賃)
71,600円
田無に住むコスト(家賃+通学定期+時間コスト)
72,645円
こうしてみると、早稲田大学学生が高田馬場に住む場合と田無に住む場合では、経済性の観点でほとんど変わりがないように見える。
ただし、ここでは、その他の要因は全て排除していることには注意願いたい。
つまり、どちらに住んでも、食事、買い物は高田馬場周辺で済ませ、通学以外の田無の環境要因は一切排除している。
あくまでもモデルケースであり、実際の家賃は物件により異なるので、必ずしも今回の試算と一致するとは限らない。
とはいえ、我ながら、面白い試算だと思うので、そのうち社会人の場合も試算してみたいと思う。
社会人の場合は、学生と異なり、ラッシュアワーに通勤することから、プレミアムを上げる必要があるだろう。少なくとも私は月16,000円のプレミアムでは満員電車には乗りたくはないと思う。
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